昨日書いたように、地震はかなり怖かった。
もし夜中に地震が来て、夜目が効かずにすぐぶんすけのプラケースを持って逃げることができないと大変なので、キッチンの電気をつけて眠った。

豆電球でも眠れないタイプの人間なのでなかなか寝付くのに時間がかかった。
朝起きてからまずぶんすけの外出用意をした。
今日はぶんすけと同伴出勤だ。
これが許される会社はなかなかないのではないか。
昨日からぶんすけが入っている、プラケースの中の餌や水を替え、その上からおやすみカバーをかける。そしてゴミ袋をかぶせ、持ち手を出すために穴を開け、余裕のある部分はしっかりとマステで止めた。
ゴミ袋をかぶせたのは、朝雨が降っていたからだ。
プラケースの中に入れて徒歩で会社に向かった。プラケースの中のぶんすけは、聞き慣れない車の音や街の雑音、不安定なプラケースの中が怖かったらしく、動かず、鳴くこともしなかった。
かわいそうで声をかけたかったが、人目がある中でよくわからないビニールの物体に話しかけるのはよくない。ヤバいやつだと思われる。仕方なく常に声かけをするのは諦めて、人が半径10m範囲内にいない時に「大丈夫やで。怖くないで。」「もうすぐつくで。そしたら安心やからな。」「ぶんすけを守るためやから我慢してな。」とビニール袋に話しかけた。
しかし、半径10m以内に人がいないと思っていても、曲がり角などで通行人にエンカウントしてしまう。きっと”ヤバいやつ”として彼らの記憶に残っているだろう。
会社に着いた私は、じゃじゃーん!といった感じでぶんすけをみんなに見せた。よくある、”犬の飼い主が犬に興味がない同僚に飼い犬の画像を見せる”行動と近い。というかそのままだ。
だが優しい会社の人たちは、すぐにぶんすけを受け入れてくれ、「かわいい!」という褒め言葉までくれた。
昼休みと、午後に少し放鳥させてもらった。放鳥させてくださいと言ったわけではないが、「ぶんすけ出してみよ。」とみんな興味津々だったのでケージから出してみた。
そんなこんなで仕事を終え、ぶんすけさんにはまた移動の恐怖に耐えてもらい、帰宅した。
今日は蒸し暑かったのですぐにでもシャワーをを浴びたかったが、(もしシャワーを浴びている時に地震が来たらどうしよう。)と思うとなかなか風呂場に足が向かなかった。
それに、(もしシャワーを浴びている時に地震が来たらぶんすけ持って真っ裸で外に出ることになるよな...でもそうしたら”お風呂の途中で地震が来た人”じゃなくて”真っ裸の鳥を持った女”になる...公然わいせつ罪が過ぎる...いつ風呂に入ればいい...?)と思うとなかなかシャワーを浴びれなかった。もう浴びたけど。本当にカラスの行水だった。
そして餌と水を替え、豆苗を与えて今に至る。