ピッピッ!とぶんすけが私を呼んでいる。
1Kのマンションの玄関と部屋の距離はわずか3mほどだ。
ぶんすけは鍵の音で私が帰ってきたことを把握し、いつも嬉しそうに呼び鳴きしてくれる。
...と思っているのは私だけで、実は常にピッピピッピ鳴いているのかもしれないが。
しかし、いつも部屋にいる時は静かにしているので、やはり私が帰ってきたことが嬉しいのだろう。そういうことにしておこう。
部屋のドアを開けると、ケージの中から私の姿が見えたぶんすけは、私の方に駆け寄ってくる。
よっぽど寂しかったのだろう。なんて可愛いやつなんだ。
私は毎日、「ぶんすけただいまー!」
「つかれたー!」
「今日も可愛いねー!」
「元気にしてたー?」
「寒かったよー!あったかくしてるか〜?」
とぶんすけに声をかけながらコートを脱ぐ。
ぶんすけは毎日毎日、私を待っていてくれる。
ぶんすけが私と暮らすようになってから、毎日家に帰るのが楽しみになった。
だってぶんすけに会えるのだから。
最近のぶんすけは、換羽で可愛さがアップデートされて、お腹に可愛い白い羽が現れた。
いやあ、これは、可愛すぎる。
換羽前も胸元に白い羽はあったのだが、こんなにも主張が激しい羽ではなく、ふんわりとした薄い白の羽だった。
「これぞ桜文鳥だ!可愛い!素敵!よっ!男前!イケメン!」
と、褒めそやしていたのだが、
昨日急にその白い羽が消えてしまった。
一体どういうことだろうか。
換羽前にはなく、換羽後に現れて、2日で消えてしまった。
謎すぎて恋人にラインした。
↓押してもらえると嬉しいです!